売場前行動研究プロジェクト

1. プロジェクト概要

「売場前行動研究プロジェクト」の概要

 本プロジェクトは、ご参加される各メーカーの課題や問題意識に基づいて、スーパーマーケットで売場実験を実施し、効果的な売場づくりに資する知見を得ることを目的としたマルチクライアント型の研究プロジェクトです。
 流通経済研究所の店頭・ショッパーに関する豊富な研究知見をベースに、コニカミノルタマーケティングサービス株式会社(以下、コニカミノルタマーケティングサービス)のカメラによるデータ取得と解析の技術(Go Insight)を活用し、株式会社カスミの店舗における売場実験を通じて、売場前行動を研究し、売場づくりへの示唆を得ます。
 本プロジェクトの特徴として、実店舗で売場を変更する「A/Bテスト」を実施できることが挙げられます。メーカー各社がお持ちの仮説の検証が可能です。また、ご参加メーカー様の自社カテゴリーの売場実験の詳細な結果の他、他のカテゴリーの実験で得られた基礎的な研究知見も共有します。

「売場前行動研究プロジェクト」の枠組み

売場内のショッパーの行動を定量的に捉えることで売場改善につなげられます

 ECサイトでは、訪問者の行動データを取得しているため、仮説に基づく改善案をサイトで試行する「A/Bテスト」を繰り返すことで、コンバージョン率(訪問者に占める購入者の割合)を高めています。
 スーパーマーケットでも、顧客の行動を定量的に把握できれば、売場課題の発見や売場改善に向けた示唆を得ることが可能になり、顧客満足度の向上につなげられると考えられます。
 下図は、ECサイトとスーパーマーケットのデータ活用を比較したイメージです。スーパーマーケットでは、購入に至る過程の行動指標をほとんど取得できていませんが、「売場前行動研究プロジェクト」では売場の天井に設置したカメラを活用してショッパーの行動を計測することで、売場の課題を発見したり、売場変更の効果を把握することが可能です。
※買上人数、および、図中の青文字の指標を計測します。

売場実験のイメージ

 ご参加メーカー各社の要望に沿った実験企画を作成し、協力小売業との調整の上で、売場実験を実施します。下図は売場実験のイメージです。